『私たちは子供に何ができるのか』ポール・タフ
第137回目は、『私たちは子どもに何ができるのか』
DaiGoさんがオススメしてた本で教育に関する本です。
筆者のポール・タフさんはアメリカのフリージャーナリストで世界で子供の貧困と教育政策を専門で講演・執筆・研究をされてる方です。
世界中の教育レベル、特に貧困のレベルを上げたい。と強く思ってる方です。
【 内容 】
非認知能力は、読み書き計算のように教えて身につくものではない。環境で変わるのだ。
近年では、子供の非認知能力が大切と科学的にわかってきた。これまでは、IQや学力が重要視されてきたが非認知能力の方が影響力が大きいためだ。
非認知能力とは、、、1つの事に粘り強く取り組む力、内発的に物事に取り組もうとする意欲のことで心のオペレーションシステムといってもいい。
粘り強さがあれば、難しい問題にも挑戦し怖気ずに試行錯誤する。そうすればIQ等の認知能力も上がります。
ノーベル経済学賞受賞のヘックマンの研究で、
就学前に良質な保育・教育を受けた子供は、
成人後に大学卒業率が高く、犯罪率も低く、年収も高かった。
つまり、子どもの期間、特に就学前に適切な環境と関わりを持つことは、子供たちの非認知能力の育成、ひいてはその後の人生に決定的に重要な意味を持つのである。
(非認知能力に重点を当てた早期教育の子ども当たりの投資対効果は13倍というデータもある)
ここで問題なのは、低所得層と富裕層との合間に生まれた子どもである。低所得層の下位20%、つまり世帯収入が年間2万1500ドルより少ない家庭で育った若者は、学士を取得していない場合、その低所得層から抜け出せるのは2人に1人である。そのため国としていかに低所得層の親に子供への投資をさせるのか鍵になる。
そのため、私たち大人ができることは3つ。
1.政策そのものを変える
低所得層の親をどう補助するか、幼少期のケアお教育ためのシステムをもっと作り出す、
どう資金を捻出するか、どう管理するか、教育の養成、学校の経営はどうするか、
2.行動を変える
逆境に強い子供に育つためには、よりよい環境が必要と科学的にわかったが
そのプロジェクトは大人がやらなければならない。そして、これを国民の皆が共鳴することである。
3.考え方を変えて、みんなで声を上げる
本書で多くのデータを知っていただいたと思う。そのデータを知って、知らない人に広げて欲しい。そしたら考え方が変わる。
最後の3つのやるべきこと以外に
親が子供へたちへできる環境づくりがたくさん載せてありました。例えば、生後12ヶ月間はひたすら親が愛情を子供に注ぐことで感情が豊かになる子供に育つことがわかっていたり、
5歳になったら、むしろ親と一緒にいる時間よりも保育園等そのような外部の人と接する時間を増やした方がストレスに強く、非認知能力が高い子に育つ等
ものすごくありました。30年に及ぶ研究で
ためになることが多かった。
【 感想 】
珍しく、日本の数学の授業の教え方だけ
アメリカで推奨されてました。そのためアメリカでは直ぐに日本の数学の教育の仕方を学び州で変化したとのこと。
日本の場合、高齢者が多く子供へ全く投資していないし、教育レベルも全く上がらず、高齢者が政治家のため教育レベルを変えようとも上げようともしてない。
そのため、日本のIQレベルは上がってるのに世界のスピードが速すぎて置いてかれてる状態です。
世界では、教育に投資した方が長期的に良いとわかってるためバンバン投資して教育レベルを上げているのに日本はやらないため差がひらいてしまってます。(大学世界ランキングで東大がドンドン下がってるのも原因の1つだろう。国からの教育レベルが高いイギリス・アメリカはやっぱり世界トップ10に入る大学で占めている)
この本は、僕達の国民だけでなく
日本の政治家・文部科学省等に読んで教育に関心を持ってはいいのではないかと思います。
ポール・タフさんのロングセラーの
『成功する子・失敗する子』の本も載せておきます。
https://www.amazon.co.jp/成功する子-失敗する子-―-何が「その後の人生」を決めるのか-ポール・タフ-ebook/dp/B00MRRF3N8/ref=nodl_